第2章

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第2章

ガラスの仮面SS【梅静042】 第2章 縮まらない距離 (22) 1984年冬 第2章終

「いえ…。手術は成功していると言われました。3年、視えている確率は半々以下くらいだそうです。でも、わたくしは、もう少し早く、光を失うと感じています。根拠は、直感でしかありませんが。」 「そうなの。そうなのね。」 「ええ。先生。...
第2章

ガラスの仮面SS【梅静041】 第2章 縮まらない距離 (21) 1984年冬

マヤの提案した影&逆は思いのほかスムーズに進み、マヤにも桜小路にも発見を与えたようだった。その日の稽古は、影&逆、そして、全体の通しを流して終えた。 終わる頃に、麗と水城がマヤを迎えにやってきた。「麗、水城さんに連絡してくれたの!」...
第2章

ガラスの仮面SS【梅静040】 第2章 縮まらない距離 (20) 1984年冬

「さあ。黒沼組の阿古夜が戻ってきたぞ。今日からはビシビシいくぞ。」 と黒沼が大きな声でその場にいる人々に呼びかけた。するとマヤが珍しく、自主的に手をあげて、発言を求めた。 「あ、あ、あのう。あ、あの…。」 「なんだ?北島...
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ガラスの仮面SS【梅静039】 第2章 縮まらない距離 (19) 1984年冬

翌朝早く退院をして、そのまま稽古に向かうつもりだったマヤは水城の静止を受け、一日アパートでごろごろして過ごした。稽古は行きたかったけれど、確かに食欲もあまりなく、ここはあえて休んで正解だったと思った。沖縄の写真を見れば気分も落ち着くかな、...
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ガラスの仮面SS【梅静038】 第2章 縮まらない距離 (18) 1984年冬

翌朝、社に向かう途中、真澄は、いろいろと思い起こしていた。 紫織との入籍をし、発表してからかれこれひと月がたったが、真澄はまだ紫織とベッドをともにしていない。正確にいうならば、鷹宮の紫織の部屋で一緒に寝るときもあるが、横で寝るだけで...
第2章

ガラスの仮面SS【梅静037】 第2章 縮まらない距離 (17) 1984年冬

ここ数回のあらすじ紅天女試演・決定までのスケジュール発表記者会見にて、紅天女保存委員会設立について発表がなされた。 その後、マヤと亜弓は二人きりでお茶をした。ひと月の間、亜弓はマヤの所在を知っていたことについて詫び、亜弓自身は目の状態につ...
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ガラスの仮面SS【梅静036】 第2章 縮まらない距離 (16) 1984年冬

「源造、今日は疲れたわ。こんな贅沢な部屋、甘えてしまっていると思ったけれども、今日はここで良かったわ。」 「はい。奥さま。ゆっくりとお休みくださいませ。今日は、まさかの速水会長とのお顔合わせでお疲れになったでしょう。お食事はどうなさ...
第2章

ガラスの仮面SS【梅静035】 第2章 縮まらない距離 (15) 1984年冬

「一蓮が書きたかったことを書ける人を育てたいのです。一蓮の想いはもう誰も知ることはありませんが、紅天女を学んでもらって、そこから新たな話を書ける人物を育成したい。そして、それを演じる役者も育てたい。姫川亜弓と北島マヤにも力は借りますが、そ...
第2章

ガラスの仮面SS【梅静034】 第2章 縮まらない距離 (14) 1984年冬

「本当によろしいのですね。御身体に障りませんね。」 真澄が千草に念を押した。 「痛み入りますわ。真澄さん。でも、避けては通れませんから。時間が許すならばこのまま。今日このまま。理事長もご一緒くださると。」 「わかりました...
第2章

ガラスの仮面SS【梅静033】 第2章 縮まらない距離 (13) 1984年冬

「謝るって?」 目の前に置かれたかわいらしいケーキを口に運ぼうとしたマヤの手が止まった。 「ええ。マヤさん、沖縄に行ってらしたんでしょう。わたくし、マヤさんが沖縄に行かれる前からそのことを知っていたの。お互い、あのひと月は、ど...
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