紅天女

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第2章

ガラスの仮面SS【梅静024】 第2章 縮まらない距離 (4) 1984年冬

「うわぁ~、本当に海のそばなのですね。すごい、すごい!こっち側に来るの初めてだから新鮮。東京タワーがあんなふうに見えるなんて、不思議~。あ、あっ、ああ、シアターXはどのあたりになるんですか?」 マヤは、ダイト・オーシャン・シアターの...
第2章

ガラスの仮面SS【梅静023】 第2章 縮まらない距離 (3) 1984年冬

東京へのフライトは3人で仲良く一列に座った。窓側からマヤ、水城、麗の順だった。沖縄に行くときは真澄と一緒で緊張して景色も見れなかったから、マヤは窓の外からの景色を楽しんでいた。 「日焼けだけは気を付けて。」 と水城はマヤに言い...
第2章

ガラスの仮面SS【梅静021】 第2章 縮まらない距離 (1) 1984年冬

新年を迎え、平良自身がこのひと月を振り返ってみるとあまりに目まぐるしく、自分の今までの人生がなにか虚像であったのではないかと思うほどであった。 今の自分は平良裕なのか、鈴木裕なのか、あるいはDスクールのスクール長なのか、それとも紅天...
平成

ガラスの仮面SS【梅静020】北島マヤ平成31年4月

新しい年号は「令和」だという。もうすぐ新時代。 昭和に生まれて、平成は女優として過ごし、周りの協力をしてもらいながら、子供たちも育てることができた。私が法律上も彼と一緒になれるとは思ってもいなかったし、まさか子供を授かるとも、それも...
第1章

ガラスの仮面SS【梅静019】 第1章 もとめあう魂 (17) 1983年秋 第1章終

「それでは今日は失礼します。明日は8時にDスクールで。真澄さまは、いったんスクールに寄られてから、そのあとすぐに空港に向かってください。9時半の羽田行ですから。マヤさんは、自分なりのイメージチェンジをして、佐藤ひろみになって、来てください...
第1章

ガラスの仮面SS【梅静018】 第1章 もとめあう魂 (16) 1983年秋

亜弓の手術は無事終了した。しかし手術時間は予想より長くかかった。医師は、歌子に対して、手術は完璧であること、ただ、症状は思っているより進んでいたので、予後はあまり芳しくないことを伝えた。 「そうですか。ありがとうございます。3年たっ...
第1章

ガラスの仮面SS【梅静017】 第1章 もとめあう魂 (15) 1983年秋

沖縄Dスクールは賑やかな通りにあった。まだ看板は掲げておらず、だだっ広いレッスンフロアと、事務室、会議室がツーフロアにわたって整備されていた。夕方にマヤと真澄がそこに着くとすでに水城と一人の男がおどおどとして待っていた。 「腹は決ま...
第1章

ガラスの仮面SS【梅静016】 第1章 もとめあう魂 (14) 1983年秋

桜小路はマヤの気持ちが自分にないこと、そして、二人を阿古夜と一真としてつなぐ紅天女に自分自身がまだしっかりと向かい合えていないことがもどかしくて仕方がなかった。ただ、このボヤのおかげと言っては何だが、自分自身を整える時間が与えられたことだ...
第1章

ガラスの仮面SS【梅静015】 第1章 もとめあう魂 (13) 1983年秋

ここまでのお話 いよいよ紅天女候補者決定のため、シアターXにて試演をおこなうことになったが、そこが悪意のボヤの所為で使えなくなってしまった。やむなく代替を考え、主演女優候補者は秘密裏に1か月を過ごすことになった。 ...
第1章

ガラスの仮面SS【梅静014】 第1章 もとめあう魂 (12) 1983年秋

「佐々木」を尋ねた平良は会議室に通され、現れたのは眼光が鋭い水城だった。 「はじめまして。水城と申します。以前に、お目にかかったかしら?まあいいわ。これから平良さんの担当をさせていただきます。単刀直入に伺いますが、今日、こちらにい...
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