第1章

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ガラスの仮面SS【梅静009】 第1章 もとめあう魂 (7) 1983年秋

ここが都心とは思えぬ料亭たのくら。赤坂の一等地にありながら、静寂が支配する空間。大都は会長の代からここぞというときにはたのくらを使ってきた。今日は日本演劇協会の山岸理事長とご一緒する。ゆっくり酒を酌み交わすわけにもいかない逼迫している...
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ガラスの仮面SS【梅静008】 第1章 もとめあう魂 (6) 1983年秋

平良の洗いざらいの告白を聞いて外の風にあたりたくなった真澄は、あえて地下鉄で大都芸能に戻ることにした。街には日常があふれている。こういう風も悪くないと真澄は感じた。聖は平良と一緒にそのまま「佐々木」として平良の家に一緒に行き、まだ入籍...
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ガラスの仮面SS【梅静007】 第1章 もとめあう魂 (5) 1983年秋

「1か月か…。月影さんもがっかりしているだろうな。それにしてもボヤというのが本当の意味できな臭い。どうなんだ?まさかと思いたかったけれど、やっぱり…?」 と真澄が振り返ると水城は手にしたレポートを差し出している。 「残念な...
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ガラスの仮面SS【梅静006】 第1章 もとめあう魂 (4) 1983年秋

「うん、やっと戦える土台が固まったな。北島。」 ちょっとだけ口角をあげてマヤは黒沼の呼びかけに答えた。黒沼は方向を変えて、 「一真、迷っていて愛せる相手じゃないぞ。阿古夜は。わかってるだろ?」 桜小路は下を向く。口が...
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ガラスの仮面SS【梅静005】 第1章 もとめあう魂 (3) 1983年秋

「がっかりしただろう?まさかと思っただろう?嫌じゃないか?」 真澄は所在なさそうに饒舌になる。 「いいえ…。あの、あの、紫のバラの人さん、いえ、速水さん。あの、今日、会ってくれて、あ、あ、ありがとうございます。あの...
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ガラスの仮面SS【梅静004】 第1章 もとめあう魂 (2) 1983年秋

平良は小野寺のやり口に嫌気を覚えていた。もう利用されたくない。ちょっとした小遣いをもらって泥をかぶるのは勘弁だ。俺だってもうすぐ子供が生まれる。いつまでもこんなことをしていられない。それに今回もまた適当なウソをついている。シアターXくらい...
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ガラスの仮面SS【梅静003】 第1章 もとめあう魂 (1) 1983年秋

おだやかな小春日和の鷹宮邸。紫織が朝食を済ませた後にオフィスにむかうために立ち上がる。見送りに出ようとすると真澄が手を出してさえぎるポーズ。 「紫織さん。今日は顔色も良さそうですね。僕もまた仕事が終わったら、連絡しますね。遅い時間で...
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